企業財務分析のセオリー
企業の経営分析を進める時にはBS(貸借対照表)やPL(損益計算書)の数値を分析して現状や経営の方向性を理解する必要があります。
分析とは?どのような方法があるか?下記に代表的な内容を記載したいと思います。
①収益性を分析する時
1 売上高経常利益率
【経常利益÷売上高】
→名前の通り売上に対して、企業の本業+副収入益を比率で出す方法 数値は高い方が良い
企業の利益分の大まかな状況を理解出来る(それ以降は特別利益なので年によって大きく異なる)
2 総資本経常利益率
【経常利益÷平均総資本】
→企業が持っている全資産の期首と期末の平均額を経常利益で割り返す方法 数値は高い方が良い
資産をどれくらい効率的に利益に結び付けてるかを理解出来る
3 ROA(総資本営業利益率) ※とても重要!!
【営業利益÷平均総資本】
→企業が持っている全資産の期首と期末の平均額を営業利益で割返す方法 数値は高い方が良い
営業利益は本業の利益といえる
この利益が多くないと本業が好調とは言えない 6%以上が優良とされるらしい
②安定性
1 流動比率
【流動資産÷流動負債】
→企業が持つ一年以内に取引される手元流動性が高い資産と手元流動性が高い負債で割返す方法
数値は比較的高い方が良く、100%以上が基本、150%以上は優良とされる
ただし高すぎても、手元資産を投資に当ててないと受け止められる そのため投資家に好意的には見られない
2 固定比率
【固定資産÷自己資本】
→企業の固定資産(一年以上先に取引される資産含む)を返済義務の無い自己用意資金で割返した数値 100%以内が理想、120%以上は危険とされる
資金化するのが遅れる固定資産の価値を、自己用意資金で賄える事が出来たら、利息加えて返済する必要がある借入金よりも財務上は有利になるという考え
3 固定長期適合率
→企業が持つ固定資産(一年以上先に取引される資産含む)を、資本金などの自己用意資金と一年以上先に取引される債務の合計で割返す方法
数値は低い方が良く、120%以上は危険とされる
これは固定資産が自己用意資金だけで賄えない場合に、返済が一年以上先の債務で充当できるという見方が出来るので、資金繰りが有利になるという考え方とされる
以上が代表的な指標だと思います。
この指標を経営に生かすには、数年間の決算や月次決算にて数値を出し、方向性を把握する事が第一だろうと思います。
今回の投稿をご覧頂きありがとうございました!